ガンの80%は予防できる 崎谷博征著 を読みました!
『慢性炎症はミトコンドリアの細胞内呼吸にダメージを与えます。この観点から、ウイルスを使った遺伝子治療(たとえば、アデノウイルスに を組み込んで全身の細胞に感染させる治療)は、有効でないばかりかウイルスそのものによって正常細胞にミトコンドリア細胞内呼吸ダメージを引き起こし、新たなガンを発生させる潜在的に危険な治療といわざるを得ません。
結局、ウイルス感染でもミトコンドリアの細胞内呼吸にダメージを与えることで発ガンを促すのです。 p87』

→ミトコンドリアちゃんの呼吸を守るためには慢性炎症を止めることなのですね。

『いずれの物質も、ミトコンドリアにダメージを与え、ミトコンドリアでのフリーラジカルの発生 を助長します。ミトコンドリアからのフリーラジカルの増加は、前述したように遺伝子に変異を起こしやすくします。また、ミトコンドリアのストレス反応に よって、 発酵によるエネルギー獲得のため細胞のガン遺伝子にスイッチが入り、細胞がガン化していきます。つまり慢性炎症はミトコンドリアのストレス反応を引き起こし、発ガンの素地となる のです。p96』

→ミトコンドリアのダメージになる慢性炎症を止めることでガン化も防げると。
『このようにケトン体を用いた周期的にくる飢餓状態への対応を「ケトーシス」といいます。狩猟採集時代の原始人はケトーシス体質だったのです。 ケトン体は最終的にミトコンドリアの内膜で酸化的リン酸化(細胞内呼吸)によって効率的に莫大なエネルギーに変換されます。またケトン体は、ミトコンドリアに存在する特有の酵素がないと代謝できません。そうするとミトコンドリアにダメージがある細胞ではケトン体は利用できないことになります。がん細胞は、糖あるいはグルタミンのない状態では、ケトン体を与えても利用できないため死滅してしまいます。…ガン細胞とはまさしく、ミトコンドリアがダメージを受けた「ケトン体を利用できない」細胞なのです。p120』

→ミトコンドリアは、ケトン体を莫大なエネルギーに変化させるけど、ガン細胞はそれができないと。

ケトン体しかなければガン細胞は死滅するということでしょうか?

『炭水化物や糖質タンパク質を制限するというよりむしろ総カロリーを下げることがガン細胞に効果的に働いていると考えられています。p121』

→糖質制限やタンパク制限よりカロリー制限がガン細胞死滅に有用と。

『カロリー制限は、正常細胞には良い効果をもたらし、がん細胞の血管新生をじわじわと抑え、腫瘍内のリーキーな血管を補修するのですから一石二鳥とはこのことです。p129』

→カロリー制限でそういうことがおこるのは消化にエネルギーを使わなくなるからでしょうか。

『つまり、カロリー制限下では、正常細胞がガン細胞よりもよりサバイバルに適している細胞だということです。p133』

『またガン細胞に効果があるのは、カロリー(炭水化物)制限だけではありません。1日置きに断食を行なう「間欠的断食」 (イ ンターミテ ント・ファスティング) で もカロリー制限と同様に、血液中のインシュリ ン値を低下させ、血液中のケトン体濃度を高め るこ と が確かめられています。 p145』

→だから断食や腹6分などはいいんですね!

『【第6章ま とめ】
・ガン細胞の栄養となる糖とグルタミンをターゲットにする 「兵糧攻め」方法は、ガ ンのみに作用し、すべてのガンに有効。

・正常細胞はケトン体を利用してエネルギーを得ることができるので、糖とグルタミ  ン がなくて もサバイバルできるが、ガン細胞はケトン 体を利用できず死滅する。 

・血糖値が高 いほど、インシュリン値が高くなり 、 さらに増殖経路 にスイッチが入る (ガンは悪性化し、予後が悪くなる)。

 ・カロリー制限食でガンの特徴である血管新生や細胞自殺(アポトーシス)の回避が抑え られ、ガンが退縮する。 

 ・カロ リー制限食・ ケトン食を中心とした、ガン 細胞のエネルギー代謝をターゲットにし たさまざまな治療 の組合せはガンの種類 ・ 転移の有無にかかわらす有望である。 p148』

→今の時代この場所で飢え死にすることは殆どないでしょうから、栄養が足りないのではという恐怖を捨てて、栄養が溢れすぎていると認識し、食べる量を是非制限してみましょう…と書きながらご飯を食べているのでした。。

『腫瘍組織の特徴はミイラ化しても保存されることが実験的研究により証明されていま
す。むしろガン組織は、正常組織よりも良好に保存されること、そして外科的手術のなかった時代であるのでガンがあれば必ず見つかることから、古代にはほとんどガンが存在しなかったと考えられます。またカイロ博物館と欧州の博物館に安置されているミイラでも放射線学的調査が行なわれましたが、やはりガンの痕跡は発見されませんでした。 ガンなどの慢性病は明らかに文明病であり、それは食事を中心とした現代社会のライフスタイルに根を持つのです。ライフスタイルの急激な変化、具体的には慢性的運動不足、 日光浴不足、慢性ストレス、栄養環境汚染といったものがこれらの原住民と現代人で決定 的に違います。これらの要因は、すべて細胞のエネルギー産生器官であるミトコンドリアに甚大なダメージを与え、がんの発生、増殖を促しています。p153』

→ミトコンドリアにダメージを与える生き方、慢性的運動不足、 日光浴不足、栄養環境汚染(添加物摂取とかのことでしょうか?)ですよ!動きませんか、太陽を礼賛しませんか!

『  原始人の体は、炭水化物摂取がほとんどなく、しばしば断食していたと同じなのですから、体内の脂肪を効率的に燃焼してエネルギーに変換していた「ケトーシス」と呼ばれる体質でした。

したがって、狩猟採集型の食事内容とは、 

・動物性脂質・タンパク質中心

・野生のナッツ類、べリー類、繊維質の植物

そして間欠的に断食を行なっていたというような食事スタイルでした。

これを現代に応用したものが「原始人食(パレオダイエット)」です。以下にその基本を 列挙します。

①卵、赤肉、魚介類を中心とした脂質・タンパク質を摂取。

② デンプン質でない野菜と果物を摂取。

③ 穀物を控える。

④ 豆類を控える。

⑤ 乳製品を控える。

⑥ 加工食品を控える。

これを基本にして、

⑦ 発酵食を取り入れる。

⑧ ココナツツオイルを摂取する (あるいは料理で使用)。

実はこの「原始人食(パレオダイエット)」だけでも血糖値が低下し、インシュリン値が下がってきます。インシュリンこそはガンの増殖を促すシグナルの上流にある物質ですから、原始人あるいは狩猟採集民族にガンが稀なのは当然といえば当然でしょう。
p155,156』

→成る程、興味がある方、やってみましょう。
『…腸の粘膜細胞間に隙間ができて、そこから異物が体内(腸の血管内)に入ってきます。この現象を「リーキーガット」といいます。

2013年のマウスのカロリー制限実験では、そのリーキーガットから慢性炎症を起こす原因になる「リポ多糖類」と結合するタンパク質の血 中濃度が低下することが報告され
ました。「リポ多糖類.は、バクテリア(グラム陰性菌)の細胞壁成分で強い炎症を起こすために内毒(ないどく)素(そ)といわれています。その「リポ多糖類」と結合するタンパク質が低下すれば、血液中で強い免疫反応が起こらなくなるため炎症が起こりにくくなります。慢性炎症が低下すればガンの発生率も低下してきます。 カロリー制限で腸内細菌が変化し、リーキーガットからの炎症が低下することもガンの発生・増殖を減らすことに少なからず貢献しているのです。 原始人食は、炭水化物が少ない食事内容です。実は糖質の高い炭水化物は、病原性微生物のエサとなるため、相対的に腸の有用微生物が減少してしまいます。また、原始人食ではリーキーガットの原因となる高カロリー加工食、豆類、乳製品などを制限します。原始人食によって腸内の有用微生物を増やすことでガンの発生・増殖をプロックすることが できるのです。p158』

→リーキガット最大の原因が小麦だという…小麦バッシング、しつこいですか?

『なお、食事の総力ロリーについては、ガンの縮退にとって大切なのは、血液中のケトン濃度であり、カロリー制限を必ずしも必要としないという論文結果も出ています。

しかし、カロリー制限、つまり炭水化物制限ではインシュリン値を下げ、ガンの主要な増殖経路である ・1経路をオフにできるというメリットがあるため、ここでは総力ロリーを制限する方法をとっています。

◎食事の回数について

基本的に2回がよいでしょう。朝をスキップし、昼と夜の2食を8時間以内で食べることをお勧めします。そうすると、夜に食べてから次の食事まで16時間は絶食期間となり、この間に糖の貯蔵量もかなり減少するからです。

◎脂質について

 ハター、ココナツツオイル、アポカド、卵の黄身、ギー(澄ましバター)、全脂肪サワー
クリーム、ホイッピング・クリーム(乳脂肪分が 36%以上)、グラスフェッドの牛脂、青魚などがお勧めです。オメガ6脂肪酸含有量の多い植物油は摂取しないでください。ココナッツオイルは中鎖トリグリセライド( MCTと略します)を豊富に含んでいます。MCT小腸から直接吸収され、肝臓でそのままエネルギーに変換されます。 ココッツオイルを飲むだけでも血液中のケトン体濃度が高まります。 

◎タンパク質について

過量のタンパク質摂取は、糖に変換する可能性があります(糖新生)。「糖新生」により体を維持していくため必要な量を摂取する必要があります。1日あたり体重1kgにつき1gのタンパク質量を目安として下さい。動物性タンパク質の摂取を心がけて下さい。植物性タンパク質は、動物性が含む20種類のアミノ酸が欠乏しています。さらに動物性のものは、タンパク質だけでなく、ビタミン、ミネラルも植物性に比べて吸収が良いのです。p164-166』

→詳細な説明、やってみたい方是非!

『◎推奨する食品

①肉:牧草・放牧で育った家畜の脂身には重要な栄養素( オメガ3脂肪酸)が豊富に含
まれますので、しつかり摂取しましよう。スーパーで買う家畜肉の場合は脂身に炎症をオンにするオメガ6脂肪酸が多いので、なるべく脂身が少ないものを選んでください。

脂身の少ない肉類、脂身の少ない牛肉、バラ(脇腹の切り身)、サーロインステーキ、肩ロース、子牛肉、脂身の少ないカット牛肉・豚肉、ロース、ポークチョップ(骨付きロース)、脂身の少ない鶏肉、鶏の胸肉、脂身の少ない羊肉、牧草で育った羊肉、イノシシやシカ・ウサギなどの野生動物の肉。 

②魚貝類:アワビ、イカ、カニ、タコ、カキ、エビなどの魚貝類や魚全般はしっかり摂取してください。

③野菜:アスパラガス、プロッコリー、キュウリ、レタス、セロリ、カリフラワー、ニンジン、キノコ、 マツタケ、ネギ、タマネギ、カボチャ、ダイコン、ホウレンソウ(生はケトパレオ食では避ける)、ズッキーニ、カラシナ、トマト、ナス。

④ナッツ類:ナッツ類は、脂肪分、特にオメガ6脂肪酸の割合が高いので、常食は避けましょう。ちなみにピーナッツはナッツ類ではなく豆類で、リーキーガットを起こす物質ですから避けます。以上、原始人食では脂身のない肉類、魚介類、新鮮な野菜を中心として、ときどきナッツ類を食べるというものです。

◎避けるべき食品

①加工乳製品:バター、チーズ、生クリーム、アイスクリーム、ヨーグルト(牧草・放牧で育った乳製品は です)。

②穀物:大麦(大麦パン、大麦加工食品)、トウモロコシ(コーンスターチ、コーンシロップ)、米(玄米、白米、米加工食品)、小麦(小麦パン、ピザ、パスタ、ラザニア、ワッフル、スパゲッティ、ドーナツ、ホットケーキなど小麦加工食品)、ライ麦(クラッカーなど、ライ麦加工食品)、アワ、キビなど。

③豆類:基本的にすべての豆類は避けます。

④でんぶん質の塊根類:ジャガイモなどでんぶん質の塊根類は、中南米・オセアニアで
は主食となっていますが、 (血糖負荷指数)が高く、常食してはいけません。 

⑤塩分の多い食品:サラダドレッシング、ケチャップ、べーコン、チーズ、スライスした冷製の調理済み肉(ハム、ソーセージ)、オリーブ、塩漬けの食品(ピクルス、漬物な
ど)「缶詰の肉や魚、加工肉、スモークサーモンなどの燻製や干物。

⑥ 果物 :新鮮なフルーツ でも果糖 ( フル クトース)を含んでいます。べリー類が最も果糖含有量が少ないものの それでも血糖値が上がります。果糖も糖と同じくガン(特に膵臓ガン)の餌となることが報告されています。

 
⑦アルコールやソフトドリ ンク、フルーツジュース 

⑧お菓子やスイーツ

 
⑨小麦、大麦、ライムギ、豆類、ジャガイモ、青トマト、ミニトマトなどのレクチン を 含む食品。また、ジャガイモ、豆類、青トマト、ミニトマトなどのサポニンを含む食品 (レクチン、サポニンは「リーキーガット」を起こす代表的物質です)。  

 
⑩ナマのホウレンソウや乳製品の発酵食品、MSG(味の素)などのグルタミンを豊富に含む食品

さらに詳しくは 「間違いだらけの食事健康法」(技術評論社)、『原始人食が病気を治す』
(マキノ出版) を参考にしてください。 

p168-170』

→勉強になりますねぇ!

『ミトコンドリアに直接ダメージを与えるもの(抗ガン剤、放射線、ウイルス感染)、あるい
はミ トコ ンドリアに ダメージを与える慢性炎症の原因となる物質やラ イフスタイルを避け ること が 何 よりもましてガ ンの予防と しては有効なのです。 

 慢性炎症を引き起 こす原因として、 感染 、喫煙、放射線、肥 満、化学物質(ガン誘発物
質、自己免疫誘発物質)、 リーキーガット、大気汚染、過度の飲酒などたくさんの要因があります。

これらの慢性炎症を引き起こし、ミトコ ンドリアにダメージを 与えるような環境因子を避けることで、少なくとも 80%のガンの発生が防げる と見積もられています。 

さらにミトコンドリアを活性化することでガンの予防が強化されます。このミトコンドリア機能を強化する ライフスタイルを前述したように「パレオライフ スタイルと呼びます。

◎日光浴  

 
「日光浴ビタミン」といわれるほどビタミンDの生成には不可欠の生活習慣です。ビタミ ンD は、 太陽光の紫外線 Bで皮下組織のコレステロールから作られます。このビタミン Dはミトコンドリアの細胞内呼吸の効率を高めることが最近の研究で判明しています。また、ビタミンはマクロファージから出される炎症性物質を抑えることで慢性炎症 を抑える効果も報告されています。 このようにビタミン Dにはミトコンドリア活性化・慢性炎症鎮静化作用があるため、乳ガン、大腸ガン、肺ガン、悪性リンバ腫、前立腺ガンなどのガンをはじめ、 16種類のガンやさまざまな慢性病に効果があり、死亡率を下げるという報告がこれまで相次いでいます。

睡眠はメラトニンという強力なミトコンドリア活性物質を生み出し、がんを予防します。

断食

健常人であれば、30-40日の水だけ断食でも、健康に悪影響を及ほさないことが報告されています。 さらに過体重 の人では、さらに長い期間の水だけ断食でも副作用が出ないこともわかっています。 

よく断食で は低血糖症状(頭痛、ふるえ、意識障害など)が起こるのではないかという危 惧が取沙汰されます。 このような症状が出るのは、血糖値が下がっているのにケトン体濃 度が十分で な い場合に起こります。実際に、徐々に糖からケトン体へと エ ネ ルギー源を移 行すれば低血糖症状は起こりません。 

ケトン体をエネルギー源とすることで、 インシュリン値も下がり、 慢性炎症も抑えられるので、 ミトコンドリアの機能を高めることができます。 

また、このようなカロリー制限あるいは断食によって、 細胞レベルでの代謝が進みます。具体的には、不要となった細胞は分解され、 健康な細胞の材料として再利用されます。これを自分の細胞を食べるという意味で「自食、(オートファジー)」といいます。オートファジーでは、 ミトコンドリアにダメージを受けた細胞(これがまさしく前ガン細胞)も 含めて分解されていきますので、ガン細胞だけでなくガンの予備軍を掃除することができ ます。 

1週.間などの長期にわたって断食するのは 無理という方でも、2-3日の水だけ断食を
年に数回するだけでもガンを体から綺麗に掃除することは可能です。p176-180』
 

→断食、日光浴は簡単な気がしますね!

やりやすいことから体を大切にしていきましょうね🌟


私の彫刻史上一番好きなミケランジェロのピエタです。

バチカンにて撮影(だったか?)

こんな健康的な肉体をいつまでも維持できるといいでしょうね!

 

 
 
 

 

 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 

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