今日は午後休診にし、日本東洋心身医学研究会に行ってきました。

漢方についての本を読んでいくうちに寺澤捷年先生の本にあたり、その寺澤先生の講演があると知って、是非お会いして聞いてみたいなと思い、会場に赴きました。

一目お会いして、とてもまろやかな先生、しかも72歳になられるのに少年のように躍動感に溢れこの上なく生き生きされておりました。

血がドロドロして滞った病態、瘀血について講演されました。

寺澤先生は神経内科の先生なのですが、神経内科をやるのに解剖を知らんといかんとのことで、大学院で数年研究されて臨床をやられたとのこと。そして勿論その経験を土台にし、瘀血の病態を解剖学と照らし合わせながら解き明かしてゆくという、深みのある内容で感動が止まりませんでした。

瘀血の中に胸脇苦満という脇から胸にかけてすっきりしない病態があるのですが、胸脇苦満は横隔膜の過緊張で起こっていること、また瘀血には慢性炎症の関与があることについて話されておりました。このブログでも取り上げている慢性炎症予防のこと、また横隔膜の過緊張を取るための深呼吸などは精神科領域(といっても心身一如なのでなんの領域でも関係ありますね)でも重要なことだと再認識しました。

あんな風に生き生きと医師として生きてらっしゃるのは、プライベートとしてお会いしたとしても、患者として彼のもとにかかったとしても、勿論同じ医師の立場としてお会いしたとしても本当に尊敬できる方だなぁと感じると思います。

そんな尊敬できる方のエネルギーに触れた限りは、私もそのように在りたいです。

思いついたのは、精神科といえどもまずは土台の解剖学は必須だと感じたため解剖学の復習をすること。

また寺澤先生はご自身の必要な環境に自ら飛び込み、数年解剖学を勉強されるなどの環境調整し、今でも仮説を立てながら病態を解き明かしてゆく。そして喜びを持って治られた方の症例を話されました。
自ら環境調整できる強み(多くの場合が周りの環境が悪いと思い、それで最終的に無力感に苛まれますが、自分がこうしたいからこうするという軽いフットワークと自分への信頼)、常に病気を根絶せんとする強い熱意を感じ、私もできてるか振り返りました。

私はホームレスになりたかったですが、これは人間の可能性を広げるためです。ホームレスでも幸せであるという証明のためになりたかったというのがありますが、それを押しのけて現在クリニックをやっているわけですから、そこでの人間の無限の可能性を説くだけでなく、自ら立証してゆく、それが私の考える医療に繋がってゆきます。

一分一秒でも無限の可能性の追求から離れないよう、自覚的に生きてゆくこと、大切だと思いました。

具体的には常に人間を動かしている魂を愛をもった眼鏡で見ること、無限の可能性を人間に見ること(自分も然り、他人も然り)、不調和にぐずぐず目を向けず、その暇があったら調和の上に広がる知識を体得することを心がけてやっていきたいなぁと思いました。


あらゆる知識が融合し、よりよい回復や治癒、健康でらくらく生きる道を築いていくことができますように。そして自分もその一助となれるよう研修研鑽をしていき続くよう宣言いたします。

深く感動を頂き、とてもありがたいです。

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