遂に読んじゃいました。。

『1日目の食べる前の血糖値は84mg/dl。ヒトツブコムギパンを食べた後は110mg / dl。これは炭水化物を食べた後ならだいたい予想される範囲内です。食後の体調は、何の変化もありませんでした。つまり、眠気や吐き気、 痛みなどはなく、完全に調子が良かったのです。ほっとしました。 2日目は現代の有機栽培全粒粉で同じ手順を行いました。食べる前の血糖値は 84mg/dl 。現代の全粒粉パンを食べた後は167mg / dlでした。それだけではありません。すぐに気分 が悪くなって、昼食を全部吐きだしそうになりました。 胃のむかつきは、 時間、腹痛は食後すぐ始まって何時間も続きました。 その夜は、鮮明な夢をいくつも見て何度も目 が覚めました。翌朝は頭が働かず、読もうとしていた研究論文が理解できませんでした。同じ段落を4〜5回読んでも理解できず、 ついにあきらめました。1日半たってようやく正常な自分に戻りました。

この小さな実験をなんとか切り抜けたわたしは、古代の小麦と現代の小麦とでは体の反応に大きな違いがあることを身をもって体験しました。確かに何かが起こっていたのです。

わたしの体験は、当然ながら臨床試験とは言えません。でも、 一万年にもわたる違いはいったい何なのでしようか。つまり、人類の遺伝子介入が始まる前の古代の小麦と現代の小麦の違いは何なのでしょう。p41』

→現代の自然発生でない小麦は自然な古来からの小麦と体に対する影響が全く違うんですね。こういう体感ってすごく大事だと思います。
『するとどうでしよう。小麦を抜いて4週間たっと、統合失調症の特徴的な症状が明らかに改善したのです。幻聴や妄想が減り、現実逃避も少なくなりました。そこで、再び患者の食事に小麦食品を入れると、幻聴、妄想、自閉の症状はたちまち元に戻ってしまいました。再度小麦を抜くと、患者もその症状も良好になり、小麦を入れると悪化が見られました。

 この フィラデルフィアの病院で見られた結果は、イギリスのシェフィールド大学の精神科医らが同様の結果を出したことによって裏付けられました。それ以来、統合失調症が完全寛解したという報告まで寄せられています。 

たとえば、デューク大学の医師によれば、 年間にわたって妄想や幻覚に悩まされ、鋭器や洗剤を使って自殺未遂を何度も経験していた統合失調症の女性が、8日間の小麦断ちで精神疾患と自殺願望から解放されたのです。 p66』

→こういった薬以外の情報ってとても重要ですね。何故なら自分自身が生活習慣に積極的に関わって改善することができますからね。人生の舵が自分自身でとることができますよね。

『小麦の摂取が統合失調症を引き起こしたそもそもの原因だとは考えにくいものの、
ドーハン博士らの研究は、症状の悪化と小麦の間にはある程度の関連があることを示しています。 

小麦が脆弱な脳に影響を及ばす可能性のある症例として、自閉症も挙げられます。自閉症の子どもたちは、社会との交流やコミュニケーションに障害があることで苦しんでいます。自閉症はここ40年で増加しており、 20世紀半ばには稀だったものが、21世紀には子どもたちの150人に1人に見られるようになりました。

小麦グルテンを除去することで自閉症的行動に改善が見られた、という初期の例が少数あります。これまでで最も広範囲な臨床試験は、デンマークの自閉症の子どもたち 55人の自閉症的行動を計測したもので、それによれば、グルテン除去により改善が見られています(同時に乳製品からカゼインも除去されています)。

まだ議論の余地はあるものの、注意欠陥・多動性障害 の成人や子どもたちも、かなりの確率で小麦除去によって効果が得られる可能性があります。しかし、砂糖、人工甘味料、添加剤、乳製品といったほかの食品成分の過敏症のせいで、結果が明確でないことも多いのです。

小麦の摂取が自閉症やを引き起こす原因とは考えにくいですが、統合失調症の場合と同様に、これらの障害に特徴的な症状の悪化と小麦は関連しているようです。
p67』

→朗報です。統合失調症も自閉症、ADHDも小麦、乳製品を抜くと改善する可能性がある。何も失うものはないので是非やってみて下さい。

『実験用動物にナロキソンを投与すると、小麦のエクソルフィンと脳細胞のモルヒネ受容体との結びつきは遮断されます。そうです。アヘンの作用を遮断するナロキソンによって、小麦由来のエクソルフィンは脳と結びつくのを阻止されるのです。ドラッグ常用者のへロイン作用を消し去るまさにその同じ薬剤が、小麦のエクソルフィンの作用をも阻害するのです。 

世界保健機関 の研究では、幻聴症状の激しい統合失調症患者 32人にナロキソンを投与したところ、幻聴が減ったことがわかりました。残念ながら、次の必然的なステップ 小麦を含む”正常な”食事をしている統合失調症患者と、小麦除去食の統合失調症患者にナロキソンを投与する比較研究ーは行われていません p70』

『小麦は、 禁断症状から精神病による幻覚まで、神経系に起きる特殊な現象に関わっているのです。 以下に要約します。
・現代の一般的な小麦は消化されてポリペプチドを生じ、ポリペプチドは脳内に入り込んでオピオイド受容体と結合する能力がある 。

 ・ 小麦由来のポリペプチド -グルテオモルフィンをはじめとしたいわゆるエクソルフ ィンの作用は、オピオイド拮抗薬ナロキソンやナルトレキソンによって阻害でき る。

 ・正常な人や食欲を抑えられない人にオピオイド拮抗薬を投与すると、異常な食欲が抑えられてカロリー摂取量が減少し、同時に気分が曇りがちになるが、この作用は小麦を含む食品に特に反応していると考えられる。 p73』

→ということは麻薬と同じように作用しているということを示唆しているのか。
『実際に小麦は食欲増進剤です。小麦のせいで、 ますます欲しくなるのですーーーもっとクッキーを、カップケーキ を、プレツツェルを、お菓子を、ソフトドリンクを。もっとべ ーグルを、マ フィンを、 タコスを、ピザを、ロー ルパンのサンドイッチを。小麦を含む食べ物も、 含まない食べ物もどちらも欲 しく なります。 そ の上、 人によっ ては小麦はドラッグ な の です 。少なくとも、 麻薬の作用を打ち消す薬剤が同様に 効くような、ドラッ グと似た  特異な作用を神経系 にも た らすものとなります。 

 仮にあなたがナロ キソ ンのような 薬剤を投与される羽目になって、たじろいでいたとし たら : 「小麦が脳に与 える作用を薬剤によって打ち消すくらいなら、小 麦を完全に除去するほうがまし では ないだろうか ?」とは思いませんか。そうです。それこそが わ たしがず っと問い かけてきたことです。禁断症状に耐えられる のであれば(不快とはいえ、禁断症状はいら立つ配偶者や友人や同僚から恨み を買う程度で、 一般には無害です)、飢餓感や欲望はしぼんでいき、カロリー摂取量は下がり、 気分や健康状態は上向きになり、体重は減 ってぽっこり小麦腹はヘこみます。 

 小麦、特に グルテン由来のエクソルフィンには多幸感や常用癖をもたらし、食欲を増進させ る力が潜んでいると知れば、体重をコントロールできる手段もわかります。小麦を減 らせば、体重も減る、とい うことです。 p77』

→小麦を止めるように言う時、多くの方がそんな療法と関係ない、馬鹿馬鹿しい、それは絶対無理という反応をされます。麻薬のような作用だからでしょうね。

あとダイエットしたい方は朗報ですね!

『小麦腹は単なる美容上の問題ではなく、実質的に健康に影響を及ぼす現象です。内臓脂肪は、レプチンなどの炎症ホルモンを分泌するだけでなく、男女ともにエストロゲンを作りだす工場にもなります。尻 が大きくなる、胸が膨らむなど、女の子の思春期に発現する女性的特徴をもたらす、あのエストロゲンです。

更年期まで、成人女性のエストロゲン濃度は高いのが普通ですが、内臓脂肪が分泌する過剰なエストロゲンは、 乳がんのリスクをかなり高めます。これは、高濃度のエストロゲンによって乳房組織が 刺激 されるからです。したがって、女性の内臓脂肪が増えると、乳がんのリスクが4倍になります。 内臓脂肪によるぽっこり小麦腹を抱える閉経後の女性の乳がんの罹患リスクは、やせ型で小麦腹ではない閉経後の女性の2倍に達します。 

こうした関連性は明らかなのに、意外にも、内臓脂肪によるぽっこり小 麦腹を改善する小麦除去食の成果と乳がん発生率への影響を調べた研究はありません。でもさまざまな
事実から結論を導き出すだけで、リスクがかなり減ることは予測できます。p90,91』

→牛乳と乳がんの因果関係は聞いたことありますが、小麦とも癒着していたとは!朗報です。乳がん予防は乳製品と小麦を控えよ。ということでしょうか。

『… 一日の総力ロリー摂取量は350〜400カロリー減ります (カロリー制限や脂肪、炭水化物の制限、食事量の制限なしです)。食事量を減らしたり、長い間かんだり、少量の食事を何度もとったりする必要はありません。ただ食卓から小麦をなくすだけです。 

小麦の除去による減量がセリアック病患者にしか効果がないはずはありません。グルテン過敏症のある人にも、グルテン過敏症のない人にも当てはまります。

そこで、 セリアック病でない人々にこの療法を行うと、何千人ものわたしの患者と同じく、小麦を断つことで、肥満のセリアック病患者の場合のように、劇的で急激な体重減少
が起こります。 p95』

→小麦の減量はグルテン過敏症でない人にも効果あり!

『つまり、小麦だけでなく、大麦、ライ麦、スペルト小麦、ライ小麦、カムート、 そしておそらくオート麦といったグルテンを含む穀物を食べないようにする必要があります。セリアック病の患者は、小麦を含む食品に似せた「グルテンフリー」食品を求めるため、 この要望に応えて、食品業界ではグルテンを含まないパンからケーキ、デザートに至るまで、
さまざまな食品を開発してきました。 

しかし、 グルテンフリー食品の多くは、小麦粉の代わりにコーンスターチや米でんぶん、ジャガイモでんぶん、タピオカでんぶん (キャッサバという植物の根から作られるでんぶん)を用いて製造されています。これは、 95 キロ、あるいはそれ以上の減量を目指す人にとっては危険です。グルテンフリー食品は、小麦グルテンによる免疫性や神経性の反応は引き起こさないものの、ブドウ糖ーインスリン反応の引き金となって体重を増加させ るからです。小麦食品は大半の食品より血糖値とインスリン量を増やしますが、ここで覚えておいていただきたいことがあります。

コーンスターチや米でんぶん、ジャガイモでんぶん、タピオカでんぶんでできた食品は、小麦食品よりもさらに血糖値を高める数少ない食品なのです。

そのため、グルテンフリー食品が問題のない食品というわけではありません。太りすぎのセリアック病患者が小麦の摂取をやめてもやせられない場合は、グルテンフリー食品のせいかもしれません。わたしの考えでは、こうしたグルテンフリー食品はごくたまに楽しむくらいにする以外、食べてはいけません。なにしろ、これらの食品の代謝作用はジェリービーンズをボウル一杯食べることとあまり変わらないのですから。

そこで、小麦を食べないとは単にグルテンを摂取しないことではなく、小麦のアミロペクチンA、 つまり、砂糖やチョコレート菓子より血糖値を上げる複合糖質を摂取しないことを意味します。とはいえ、小麦のアミロペクチン Aの代わりに、粉末の米でんぶんやコ ーンスターチ、 ジャガイモでんぶん、タピオカでんぶんの成分などの吸収の速い糖質を摂取してはいけません。

要するに、小麦分のカロリーを迅速に吸収される炭水化物に置き換えて、 インスリン増加と内臓脂肪沈着の引き金にしてはいけないのです。現在グルテンフリー食品を食べている方はぜひやめてください。
p101』

→グルテンフリー食に挑戦のコーナーはあえなく終了になるかもしれません。小麦食をグルテンフリー食に置きかえるのは体にやはり支障が来ると。インスリン増加によって。ごくたまに嗜好品ならいいのかなぁ。考えさせられますね!

2に続きます。


鶏と可愛いお子達。ネパールの鶏です。親子の対面が愛らしいですね!
 
 
 
 
 
 
 

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